茶托が出来るまで

色々な場面で活躍する茶托。このページでは白竹の茶托の制作過程をご紹介します。

DSC_0296竹製品が出来るまででご紹介したように竹を切り、割っていきます。

今回の材料は約1.5㎜という細いものです。その材料を二本寄せで「本麻編み」という編み方で編んでいきます。

 

DSC_0298-1②これが本麻編みです。六ッ目系の編み方なので出来上がりは六角形になります。

この時点での直径は約5.2㎝ほど。たくさん枚数を作る場合はきちんと同じ大きさに揃えなければなりません。それが手作りの難しいところだと私は考えています。

DSC_0299③編みあがった竹に高台を取り付けます。網目の直径、5.2㎝が内径の竹の輪を作ります。

材料を二本寄せした理由はここにあります。竹を上と下に分けてその間にこの輪を挟み込み編んでいくのです。

DSC_0300④茶托の底の部分が出来てきました。ここからは「ねじ編み」という編み方に変わります。一方の竹はまっすぐ地竹に、もう一方は高台に添ってぐるぐる周りに編み進めます。

茶托の全経の大きさになるまで編み進めます。

DSC_0301-1⑤編み終わりです。見慣れた状態に近づいたきました。茶托は緩やかにカーブしているので、手でそのカーブを付けます。

 

 

DSC_0302-1⑥地竹を内側にして、外枠を付けます。この外枠の大きさが茶托の出来上がりを決めるといっても過言ではありません。茶托の美しさは編み目と枠の間に隙間がないことが絶対条件なのです。そしてこのねじ編みの籠に枠を付けることはその籠が平らに近ければ近いほど難しくなります。実際に枠をはめ込んでみた後で、大きさの合わなさに気が付くこともあるのです。(そんな時はもちろんやり直しです)何度もやり直してしますと竹が傷んでしまい、ちぎれたりしてしまいます、この作業はなるべく一度で完璧にしたいものです。

DSC_0304-1⑦枠が下まで下がりました。ねじ編みを編んできた竹は枠の下で切ってしまいます。

横に飛び出ている竹は地竹で上にまっすぐ伸びていたものです。これを処理していきます。

DSC_0306-1⑧もう一本細い竹を枠の下に地竹で編み込み、枠に竹を添わせていきます。この作業ではめた枠はもう見えないくらいです。

裏に出た竹はもう不要なので、切ります。

 

DSC_0169■茶托の完成です。これは技術のいる製品なので、体験などは出来ませんが、製品の成り立ちを知ることは面白いことではないでしょうか?これを考えた先人の知恵に感謝と驚きを感じます。

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