昨日の7月26日㈫は、予告通り工房で鍋敷きのワークショップを行いました。午前中は雨が降っており、時折強くなることも。前回の箸置きワークショップの時も雨が降っていたなぁと思い起こしていた、ユウノ竹工房 岡悠です。
実は前日の月曜日から38度の熱を出してしまった我が息子。頼れる人が誰もおらず、お客様に事情をお話したところ、息子がいても構わないというありがたいお言葉を頂戴いたしました。
そんな中で開催された鍋敷きワークショップ。始めはぐずっていた息子ですが、おんぶをされるとおとなしくなり、体験が始まるころにはすやすやと眠っていました。助かった!
さて、いよいよ始まった鍋敷き作り。鍋敷きは巾が約7ミリの材料を使いますが、本番を始める前には細い竹の身で「六ッ目編み」の練習です。
お二方とも、とても熱心に六ッ目編みを繰り返し練習していらっしゃいました。普段は時間や人数の都合上、六ッ目編みの理解が十分でないままに本番に臨むのですが、今回は工房開催でお二人、ということもあり、思う存分六ッ目編みを繰り返して頂きました。
そんなお二人の意欲満点の姿を見て、私はとても嬉しく、驚きました。新しいことに挑戦することはエネルギーに満ち溢れていて、その場の空気まで変えるのではないでしょうか。と、同時に悩む姿に羨ましさも感じました。
六ッ目編みを繰り返すこと30分。いよいよ本番の材料で六ッ目を組んでいきます。
鍋敷きを完成させるには六ッ目編みだけではなく、枠に竹を編みつけたり、狭い隙間に竹を差し込んだりと作業がたくさんです。
もう少しで完成です。
完成しました!同じ材料ですが、出来上がりに個性が現れるのが面白いところ。それもワークショップの醍醐味でしょうか。自分が作ったものは世界に一つ、ですよ。
最後はゴミを集めてくださり、恐縮でした。手前の籠は次回の体験メニュー「四海波」
鍋敷きですが、お部屋のインテリアにしたいという方もいらっしゃいました。
我が家では、台所の壁に掛けていつでも使える状態に。インテリアも兼ねていますね。
毎回思うことですが、この鍋敷きは先人の知恵。受け継がれてきたことも素晴らしいことです。何気ない日常の道具ですが、生活をする上ではとても大事な一部。
私の鍋敷きはもう10年以上使っています。焦げており、色もあめ色に変化しています。10年という月日を鍋敷きに焦点を当てて振り返ることはないのですが・・、ふだんの生活の中でさりげなくだけど、しっかりと仕事をしてきてくれたのだと改めて見つめつつ、感謝をしました。
恐らくこれからもわが家の日常を支えてくれる鍋敷き。娘と息子には大きくなったら自分の鍋敷きを自分で作って、家を出るときに持っていって欲しいです。鍋敷きを通してそんなことを考える日が来るなんて、思いもしていませんでした。
2016年はワークショップ、竹細工体験を通して様々な方と関わることが増えました。毎度、私も新しいことを発見します。人生はいつまでも勉強で、探求心を失ってはいけないのだと、昨日来てくださったお二人を見て、心から思いました。
鍋敷きが完成した後は、忘れずに六ッ目編みの復習をしていたお二人。恐れ入りました!身の材料はお持ち帰りになり、六ッ目編みを練習するともおっしゃっていましたよ。素晴らしい!
次回は「四海波籠」をお作りになるとご予約を頂きました。ワークショップのページをご覧ください。
*息子は病院で診てもらいました。まだ6か月なので突発性湿疹かもということで様子見です。ご心配なく。